はじめに
ロバート・キヨサキの代表作といえば『金持ち父さん貧乏父さん』ですが、その後も彼は数多くの関連書籍を発表しています。その中でも異彩を放つのが 『金持ち父さんのビジネススクール』 です。そしてその改訂版が、今回取り上げる 『金持ち父さんのビジネススクール セカンドエディション』 です。
サブタイトルは「人助けがすきなあなたに贈る 私がネットワークビジネスを勧める理由」。この時点で「ネットワークビジネス?」と違和感を覚える人も少なくないと思います(僕がそうでした)。本記事では、この本の内容を整理しつつ、初版との違い、著者自身の背景、当時の時代性、そしてこのブログを書いている2025年の現代でどう活かせるかを考えてみました。
ロバート・キヨサキ がネットワークビジネスを勧める理由
ビジネス教育の場としての価値
本書で繰り返し語られるのは「ネットワークビジネスは、収益を得るための仕組みというよりも、実践的なビジネス教育の場である」という点です。学校では教えてくれない「営業力」「リーダーシップ」「人間関係構築」「チームマネジメント」を体験を通じて学べる。その教育的価値こそが、キヨサキの視点では最大のメリットです。
クワドラントを変えるきっかけになる
ロバート・キヨサキの代名詞である「キャッシュフロー・クワドラント」(E=従業員、S=自営業、B=ビジネスオーナー、I=投資家)では、多くの人がEやSにとどまります。ネットワークビジネスは、低資本でBクワドラントへ挑戦できる仕組みだと紹介されています。
人助けが成功の条件
サブタイトルにもあるように、ネットワークビジネスは「人助け」が本質だとロバート・キヨサキは考えています。人を教育し、サポートし、共に夢を叶えていく。そのプロセスを通じて自分自身も成長できるという思想が語られています。
ここでいう「人助け」の対象は一緒にビジネスをやっていく人たちの事であり、道を歩いている人全員という意味ではありません。
8つの隠された価値
セカンドエディションで整理されたのが 「ネットワークビジネスの8つの隠された価値」 です。
- 真の平等なビジネス機会
学歴や経歴に左右されず、誰でも挑戦できる。 - 人生を変えるビジネス教育
営業、リーダーシップ、対人スキルを鍛えられる。 - 最も重要なビジネススキルを育てる
人間関係を築き、人を動かす力。 - お金のために働かない生き方
仕組みを作って収入を得る発想を学ぶ。 - 夢を生きる力
仲間や自分の夢を応援することがモチベーションになる。 - 家族で取り組めるビジネス
家族全体で共有しやすいテーマを持てる。 - リーダーシップの育成
チームを導く過程で自分が成長する。 - 富裕層が知る税制や仕組みの理解
経営者としての税務・仕組みを知ることができる。
ロバート・キヨサキは「収入以上に、この無形の価値が財産になる」と強調しています。
成功を妨げる心の障害
ロバート・キヨサキは「成功できないのは能力不足ではなく、心の障害があるからだ」と述べます。
- 恐怖心 → 行動できない
- 疑念 → 信じきれない
- 怠け心 → 行動を先延ばしにする
- 傲慢さ → 他人から学ぼうとしない
ネットワークビジネスは、こうした心を克服するトレーニングの場でもあると説明しています。
初版とセカンドエディションの違い
ここで、初版とセカンドエディションの違いを説明すると、
- 初版(思想寄り)
「11の価値」を紹介。抽象的な内容が多く、哲学やマインドが中心。付録にCDが付いていたのも特徴。 - セカンドエディション(実用寄り)
内容を「8つの隠された価値」に再編。より具体的なアドバイスや行動に移しやすい形になった。
👉 初版=思想書、セカンド=実用書寄り、という構図になります。
著者自身とセールス力
重要なのは、ロバート・キヨサキ自身はネットワークビジネスをやっていないという点です。ではなぜ推すのでしょう?
その背景には、ゼロックス勤務時代の営業経験があるようです。
ゼロックスは世界的な営業研修で知られる企業で、彼はそこでセールス力とコミュニケーション能力を徹底的に磨かれました。ロバート・キヨサキが「金持ちになるために重要なのは投資力よりまずセールス力だ」と繰り返し語るのは、この経験に裏付けられています。
つまり、ネットワークビジネスを肯定するのは「営業力を鍛える場」として価値を見ているからなのです。
当時の時代背景
この本が発売された2000年代初頭は WEB2.0がまだ普及しておらず、SNSも存在しない時代でした。情報発信の中心は口コミや対面のコミュニケーション。ネットワークビジネスは「口コミ拡散」と親和性が高く、当時は爆発的に流行したそうです。
現代の視点から見ると「なぜネットワークビジネスを勧めたのか?」と疑問に思えますが、当時は最先端の金持ちへの近道と考えられていたことが最近理解出来ました。
当時の僕は仕事柄、既にインターネットを当たり前のように使っていました、そのため多くの人はまだインターネットを利用できる環境が整っていなかったことに気づいていませんでした。
現代との比較(2025年)
2025年現在、ロバート・キヨサキは ビットコイン(BTC)を大量に保有 していることで知られています。つまり彼にとって「金持ちになる近道」は時代ごとに変化していると考えられます。
- 2000年代初頭 → ネットワークビジネス
- 2010年代後半 → 金・銀・暗号資産
- 2020年代 → Web3やWeb5などの新しいインターネット
つまり、当時ネットワークビジネスを推したのは、その時代背景における合理的な選択だったと理解すべきと考えます。
僕自身の立場と感想
僕自身はネットワークビジネスを肯定も否定もする立場ではありません。現実には、多くの人が成果を出せずに辞めてしまいます。ただし一方で、今も成功している人がいるのも事実です。
しかし、現代には Web3やWeb5 という新しいチャンスがあります。DAOやNFT、分散型アイデンティティ(DID)など、インターネットを基盤とした“人と人のつながり”によるビジネスモデルが次々に登場しています。
👉 ネットワークビジネスが「すべて」ではなく、あくまで一つのモデル。その学びを現代の新しい仕組みに応用するのが大切だと思います。
この本から応用できる教訓
ネットワークビジネスをやらない人でも、この本から得られる教訓は多いと思います。
- 仕組みを作る発想 → Webでも副業でも通じる
- 人間関係の重要性 → 信頼こそ最大の資産
- 恐怖や疑念を超える勇気 → 挑戦すべきときの原動力
- 教育を通じて稼ぐモデル → 今ならオンラインコミュニティやDAOに応用可能
要するに「ネットワークビジネスをやれ」というよりも、その根底にある考え方を現代にどう生かすかがポイントと考えます。
まとめ
『金持ち父さんのビジネススクール セカンドエディション』を整理すると次のようになります。
- 初版は思想寄り+CD付き、セカンドは具体的で実用寄り
- キヨサキ自身はネットワークビジネスをしていないが、ゼロックスで営業を経験し「セールス力こそ金持ちの基盤」と学んでいた
- 2000年代初頭はWEB2が普及しておらず、口コミ全盛期だったためネットワークビジネスが流行した
- 2025年の彼はBTCを大量に保有し、金持ちへの近道は時代ごとに変わると示している
- ネットワークビジネスを肯定も否定もしない立場だが、成功する人は今もいる。ただし現代にはWeb3やWeb5があり、それがすべてではない
結局のところ、この本をどう読むかは「ネットワークビジネスに挑戦するため」ではなく、営業力・人間関係・仕組みづくり・マインドセット を学ぶためだと捉えるのが最も健全だと思います。
時代は変わります。2000年代の“近道”がネットワークビジネスだったように、2025年の近道は暗号資産やWeb5かもしれません。僕にとって本書は「その時代の背景を理解し、自分の未来にどう応用するか」を考えさせてくれる一冊でした。
ウチです。
日々の練習や気づきをブログに残しています。
最近はペン字を中心に、手を動かすことを大切にしています。
特別な肩書きはありませんが、続けることを心がけています。

