昔、とあるコンサル会社の社長さんから聞いた話が、いまだに頭から離れません。
ウチはそのキャンプには参加していません。後日、雑談の中で聞いただけです。でも妙にリアルで、今でも情景が浮かびます。
その方は、小規模ながら会社を経営し、ハード込みで数億円規模のシステムを受注してしまう凄腕の社長。プロジェクトで一緒になったとき、雑談の流れでこんな話をしてくれました。
社員全員で登山キャンプに行ったときのこと
「最高に新鮮なチキンカレーを食べさせてやりたかった」そうです。
社長は、自ら背負うザックの中に野菜と一緒に“生きた鶏”を入れて登山したそうです。キャンプ場に到着後、社員から見えない場所へ行き、鶏を〆てさばき、その肉をカレーに入れた。
理屈で言えば、これ以上ないほど新鮮なチキンカレーです。
流通も冷凍もしていない、本当の意味での“産地直送”。
ところが――。
お腹が空いているはずの社員たちは、カレーに全く手をつけず、ご飯だけを食べていたそうです。
雑談の中で社長は不満げに言ってました
「持っていくときは見えないようにしていたし、鳴き声は聞こえたかもしれないけど、見てないはずなのに。最高に新鮮なのに食べないんだよ!」と。
雑談は笑って済ませました
雑談は笑い話として終わらせましたが、ウチも正直もし参加していたとしても、たぶん食べなかったと思います。
なぜでしょう… 当然か、
スーパーに並んでいるパックの鶏肉は食べられるのに、“さっきまで生きていた鶏”だと急に距離が近くなりすぎる。
頭では分かっているのに、気持ちが追いつかない。
ここには「鮮度」ではなく、「感情」や「物語」が影響している気がします。
社長にとっては、社員への最高のおもてなし。
でも社員にとっては、命のリアリティが強すぎたのかもしれない。
ビジネスでも同じことが起きますよね。
「こんなに良い商品なのに、なぜ売れないんだ」と。
提供側の“正しさ”と、受け取る側の“気持ち”は、必ずしも一致しない。
それを教えてくれる、不思議なチキンカレーの話でした。
敏腕な方の考えることは、少しだけ違うのかもしれません。
これを読んだ方はどう思ったでしょうか。
あなたなら、そのカレーを食べますか?
ウチです。
日々の練習や気づきをブログに残しています。
最近はペン字を中心に、手を動かすことを大切にしています。
特別な肩書きはありませんが、続けることを心がけています。
